注意
僕は2024年8月で辞めているので、それ以降の参考にはならない可能性があります。また、いち患者の視点での感想であり、他の患者さんからの視点、職員からの視点はまったく違ったものになると思います。
評価
僕の評価は・・・★★★★☆星四つです!
このクリニックを選んだ理由
2013年から2024年8月まで朝の部で、血液透析の治療に通っていました。僕は火,、木、土に通っていました。都内のS医大入院中に、見学して面接をしました。本当は昼間仕事をしたかったので、夜の部を望んでいたのですが、その時夜の部はいっぱいで、空くまでの間、朝の部でスタートして、空きが出たら夜に移ればいいかと思い、朝の部に入りました。しかしその時間で治療を受けているうちに、朝決まった時間に起きて太陽の光を浴びて行動することが健康的に感じて、そのまま落ち着きました。
このクリニックを選んだ理由は「近い」というのもありましたが、多くの患者さんを受け入れて治療していることで、実績があり、職員の治療レベルが高いであろう、いい意味で技術や治療方法が一部のお局さんに影響されず、淘汰され、偏らず、平均化しているだろうと予測してのことでした。
朝のルーティーン
ここの駅ビルは朝8時にならないとエレベータが動かないので、8時ちょっと前に、1階のエレベータの前で待ちます。他の人もいるので、この地点でマスクを着用しています。5階に上がってクリニックに入ると、まづ入口でアルコールを手に吹きかけて、体温を測る機械の前で体温を測り(マスクから鼻が出ているとエラーになります)(僕の場合はアルコールは付けずに、洗面台で石鹸で手を洗いました)ロッカーのある更衣室に入ります。靴はサンダル禁止です。(僕は土足で治療室に入ることに抵抗感があったので、ロッカーの中に汚れないように靴受けをつくって、そこにリハビリ靴を置いて履き替えていました。)更衣室はコロナ後は原則、着替え禁止ですが、上着をハンガーにかけたり、長ズボンを脱いで、下に最初からはいていた短パン姿になるくらいのことはできます。一度に4人以内まで入れます。自分のロッカーが決まっていて、鞄を入れて、代わりにロッカーに入れておいた治療室で必要なもの(バスタオルや本、マスクのスペア、止血バンドなど)が入った袋を持ってホールに行って時間まで待ちます。
自分が呼ばれる時間になったら一列に並んで、体重を測って自分の決められた席かベッドに行きます。そこで体温計があるので、自分で体温を計ります。スタッフが血圧計を巻いてくれて、血圧も計って穿刺まで待ちます。
設備
コンソール(透析の機械)の設定はほとんど血液透析だったと思います。現在僕は、他のクリニック(Aクリニック)でオンライン血液透析ろ過という治療法で透析しています。血液透析(HD)とオンライン血液透析ろ過(HDF)の違いを述べさせていただきます。あくまで、実際に僕が体感した感想です。教科書に載っている一般論ではありません。除水の疲れはどちらもあります。透析の当日は帰宅後2~3時間はぐったりして寝ています。僕は過剰血流シャントで、他の人よりは疲れやすい体質だと思います。HDは粘膜の乾燥の不快感が強く、疲れて眠いのたけれど、なかなか寝付けない。HDFは気持ちよく、ぐっすり眠れるといった違いがありました。HDは治療の終わり頃はぐったりして寝るだけでしたが、HDFは終わり間際でも本を読めるくらいの元気があります。HDFに移行してから、血圧が上がりましたが、治療法によるものか、別の要因でたまたま上がっているのか分かりません。
若くて元気な患者さんはリクライニングシート、自立度の低い患者さんはベッドになります。
リクライニングシートは僕はサイズが合わず、お尻がズルーッと滑って、足が出てしまっていました。鈍感だったのでそれでも熟睡していましたが、気になる方は辛いかも知れません。リクライニングシートは、(製品にもよりますが、)ベッドよりも、つま先を高く上げられるので、透析中に脳への血流を下げたくない人には有効だと思います。
僕の失敗談をひとつ。施設での人工透析の初日に、朝ごはんをしっかり食べて、透析に臨んだのですが、リクライニングシートって自分で自由に高さが調節できるので、椅子のように立ててテレビを見ていました。そうしたら後半急に気分が悪くなって、(おそらく不均衡症候群)吐いてしまいました。やっぱり(肺に水が貯まる病気でなければ、脳への血流を確保するために)透析中はちゃんと寝かせたほうがいいようです。
布団が一枚あてがわれます。
自分用のテレビが一台ついています。イヤホンを自分で用意してください。下の階のダイソーに止血バンドとイヤホンが売っています。
窓が開かない建物のつくりになっていますが、各所にエアードッグ空気清浄機や扇風機、加湿器が作動しています。エアコン、空調も充分効いています。
透析終了時の止血材料・・・穿刺部に小さい絆創膏を貼るのは、他のクリニックと同じです。その上に、多くのクリニックでは、圧迫綿球やタブレット綿球をテープで押して貼り、止血バンドでとめます。こちらのクリニックではガーゼを折りたたんですぐ止血バンドで止めます。僕はNクリニックに通っていた頃は、帰宅途中にたまに針孔から血が出てしまったのですが、Aクリニックに移ってからはそういったことがなくなりました。それが止血材料によるものなのか、HDとHDFの透析方法の違いによるのか、ヘパリンの量によるのか、その他の理由によるのかわかりません。そのことについてAクリニックに聞いてみました。ヘパリンの量は変わらないけれどもヘパリンの持続投与を切る時間がクリニックによって違うそうで、Aクリニックは1時間前ですが、多くのクリニックは30分前に切るところが多いそうです。(ヘパリンの持続時間は1~2時間)帰宅時に出血が多い方は相談してみてください。

良かった点
良かった点その1・・・他の患者さんと知り合い、友達になれる
まづ、駅ビルのエレベータが8時にならないと動かないので、そこで決まった患者さんといつも顔を合わせて世間話をしたりします。それからロッカー室でも話をします。ホールでも自分が呼ばれるまで、時間があるので、おしゃべりできます。治療室の席は、若い患者さんの場合、リクライニングシートなので隣の席との間隔が近く、知り合いになっていろんな事を教えてもらったり、いろんな物をもらったりあげたりしていました。僕の場合は初日から、麻雀に誘われました。(その時一緒に麻雀した患者さん達は残念ながら、皆お亡くなりになってしまいました。)竹細工の職人さんから、孫の手もいただきました。この規模のクリニックになると、だいたいおせっかいで元気なおばちゃんがいて、いろんなことを教えてくれます。他の患者さんと病気の話をするのは医療者に比べたら、いい加減ではあるけれども、患者ならではの視点というのはあって、役に立つこともあると思います。
現在通っているAクリニックは規模が小さくて、それぞれの患者さんが来る時間もばらばらで、来たらすぐベッドに行くので、他の患者さんと話す機会が少ないです。また、ベッドというのは、シートと比べると、距離が遠いし、気持ち良くなりすぎて、完全にお休みモードになってしまうので、隣の患者さんにも話しかけづらいです。時々N駅前クリニックの環境が懐かしく思います。
他の患者さんとの距離が近いというのは、デメリットもあって、実際僕も、隣の患者さんとのトラブルが原因で辞めさせられました。
良かった点その2・・・スタッフがテキパキと動いている
まづ朝から、黄色い服来た送迎のスタッフさん達と青い服来たエイドさん達が、テキパキと、段取りよく順番に、送迎車に乗ってきた車椅子の患者さん達を院内に受け入れています。コロナ前はまだ、ホールで家族や友人と待ち合わせしたりできたのですが、他の病院で看護助手をしていた僕の友人が、ここのエイドさん達は本当にテキパキとして、段取りがいいと感心していました。同業者から見ても、かなりレベルが高いようです。
事務員さん達とクラークさん達も落ち着いて、丁寧な敬語と接遇で対応してくれます。
看護師のリーダーさんが、朝礼前から広い治療室内によく通る声を出しながら、60床以上ある治療室内を端から端まで元気に走り回っています。
透析患者さんが治療中、特に終盤よくあることで、血圧が下がって気分が悪くなったり、足がつったりすることがあります。すぐにナースコールボタンを押してください。看護師さんの指示のもと、エイドさんが走ってタオルを持ってきてくれます。血圧が下がったら冷たいタオルを首に当てて、足がつったら温かいタオルをふくらはぎに当てます。それで何度救われたことでしょうか。
良かった点3・・・穿刺が速くてうまい
穿刺の研修や教育プログラムが体系化されていて、しかも多くの患者さんの穿刺をするので、全ての看護師さん、臨床工学士さんの穿刺技術が高いと思います。特にベテランの臨床工学士さんは細い血管を上手に刺します。
穿刺をする場所はお任せにせず、同一部位穿刺を避けるためにも、自分で決めたほうがいいと思います。僕はペインレスを貼ったところにマジックで印をつけていました。毎日違うスタッフが来るので、しっかりコミュニケーションとらないと、皆刺しやすいところに刺してしまい、穿刺箇所が同じところに集中してしまうと思います。
良かった点4・・・スタッフの患者さんへの気遣い
スタッフさん達ははいろんなバックボーンやキャラクター性を持っていて、聞くといろんな話を聞かせてくれますよ。僕は雑談も患者さんをリラックスさせるのに有効だと思っています。除水がうまくいかず、治療室で顔色が悪くなっている患者さんも、安全監視の臨床工学士さんがよく見て発見してくれます。
僕は透析後に低血圧で気分が悪くなってしまって、ホールのソファで横になっていたら、エイドさんが冷たいタオルを持ってきてくれて、それを首に当てて休んだら回復することができました。
看護師さんがドクターが言ってくれない医療知識を教えて下さいました。その時僕は血圧のコントロールがうまくいかず、「どうして透析の終わり頃に血圧が上がるのだろう?こんなにフラフラなのに」と、悩んでいました。腎臓のホルモンが腎臓の血流が不足すると血圧を上げることを教えて下さいました。
朝、こちらのビルの管理人さんが、自動ドアの鍵を開けるのですが、その後外回りを掃除します。本当なら必ずしもやらなくていい事なのかも知れませんが、バス停のベンチの周りの落ちている吸い殻まで、拾って掃除していました。この町への「愛」がすごいです。
良かった点5・・・日本腎臓財団が発行している「腎不全を生きる」が受付の横に置いてあり、誰でも持ち帰って勉強することができる
良かった点6・・・ドクターの回診が毎日決められた時間に必ずある
これはシステムがマニュアル化された大規模医療グループのわかりやすくていい部分かも知れません。また、患者さんが多いので、ドクターは一人ではなく複数で、日替わりで対応しています。僕の場合は火曜日は主治医の若い男性の先生。聞くとなんでも教えてくれます。木曜日が院長。土曜日は日替わりで応援の先生が診察して下さいました。土曜日は、その日によってどんな先生が来るかわかりませんが、いろいろな専門の先生が来られるので、何でも聞いてみると、普段診ているドクターとはまた違った視点からの見解を聞くことができるかも知れません。僕は過剰血流シャントで悩んでいたのですが、過剰血流シャントだと、なぜ脳にダメージを受けるのか、インターネットの記事を読んでも、うまく説明されているものがなくて。でも、土曜日の循環器専門の先生に聞いてみたら、「血流は速いほうに引っ張られるんだよ」と、教えて下さったのが、目からうろこでした。
良かった点7・・・毎週血液検査がある
僕が今行っているAクリニックは血液検査が2週間に1回なので、リンとカリウムの数値が上がったときに、どの食材が原因だったのか、間隔が開きすぎて判定しづらいです。Nクリニックは毎週血液検査があるので、食事を記録していれば、リンやカリウムの数値が上がったときに、原因の食材を見つけやすかったです。一時期リンが高くなってしまって、毎日つけていた記録をみて、「ああ、ラジオ体操のあとに毎回食べていたファーストフード店のフィッシュバーガーかな」と思い、食べるのを辞めてハッシュドポテトに代えてみたら、リンの数値がだんだん下がってきました。毎週ちゃんと検査結果を見られるので、対策しやすいです。
火曜日に採血して木曜日に結果のデータをいただきました。レントゲンは1ヶ月に1回心胸比を計ります。心電図検査も定期的に行います。hanpは定期検査がないので、心胸比だけでは納得できないときに、ドクターと相談してください。
良かった点8・・・駅ビルの下のフロアが100均である
下のフロアに100円ショップがあるので、帰りの際はエレベータを4階で降りて、買い物をすると便利です。透析の治療で使う止血帯やテレビのイヤホンはここに売ってます。イヤホンはテレビ用とラジオ用があるので、間違わないように気を付けてください。お薬カレンダーとお薬ケースも売っています。僕は薬の量が多かったので使ってませんが、カレンダー式のタブレットケースも置いてあります。
朝のクールが終わって帰る時間帯は、午後のクールの患者さん達が来る時間でもあるので、送迎のスタッフさんや車いすの患者さん達も含めて、エレベータはフル稼働です。5階から降りてくるとき、いつも満員なので、4階でベビーカーを押しているお客さんが、いつまでもエレベータに乗れないでいました。なので、歩ける患者さんは4階で降りて、ショッピングを楽しみながら、歩いて階下に降りるのも健康的です。一度、若くて元気な人は階段を使えないか聞いてみたのですが、以前階段で気持ち悪くなった患者さんがいて、そこで倒れるとなかなか見つけてもらえなくなるので、扉は施錠しているそうです。
ちょっと残念な点
ちょっと残念な点1・・・スタッフの皆さんが忙しい
今、僕が通っているAクリニックは治療室内がとても静かです。「透析の治療室ってこんなに静かなの?」と驚かされました。なぜ、こんなに静かなのでしょうか。
僕がNクリニックで治療していたときに感じていた治療室の姿というのは、ピーク時の治療室内はまるで野戦病院の忙しさ。とてもスタッフに声をかけにくいような空気。どこかのシートやベッドで、透析終了を知らせる音楽やナースコールが、けたたましく次々と鳴り続けている。その中をスタッフさん達が対応していく。といったものでした。僕が治療していた火木土曜日のクールは、午前のクールが終わると、すぐ入れ替わりで、午後のクールの患者さんの穿刺が始まるので、本当に忙しそうでした。
患者からすると、透析終了間際というのは、一番体調が急変しやすく、スタッフを呼びたくなる時間帯なのですが、スタッフさん達にとっても一番忙しいときなのです。「具合の悪いときはナースコールして下さい」と、言われてはいても、なかなかボタンを押す気にはなれません。そのため、ぎりぎりまで我慢する人が多いと思います。
それから、患者にとって除水量100mlの違いというのは体調に大きく影響します。4リットル除水するときにはじめ2時間早掛けで設定するとします。二時間後に残りいくら引くのか、決めなければならないのですが、僕はもう少し様子を見たいので、「1時間後にタイマーセットしてください」と言ったら怒られてしまいました
Nクリニックはなぜこんなにスタッフさん達が忙しいのでしょうか?
①スタッフの人数の違い
僕が現在通っているAクリニックの場合、まづナースコールの音が聞こえません。常に手を挙げたら気付いてもらえる距離にスタッフが立っています。その為、ナースコールを押す人があまりいません。ナースコールボタンの使用機会が少ないために、患者さんによっては、どうせ使わないからと、枕の上にだらんとぶら下げたままになっている方もいると思います。もしかしたら、ナースコールボタンの存在を認識していない人もいるかも知れません。それはそれで問題だと思うのですが・・・。
なにしろ、充分な人数のスタッフさんが配置されているので、声をかけたら、すぐに対応していただけるのです。人数を数えてみたら、20床のベッドに対し、看護師さんと臨床工学士さん合わせて5名いらしゃいました。Nクリニックの場合、送迎をしているので、そちらのスタッフとエイドさんの数を多くしていますが、看護師さんと臨床工学士さんの数は、60床以上ということを考えると、少なかったように思います。
②治療法の違い
HDとオンラインHDFの治療法の違いもあると思います。Aクリニックでは、「温かいタオルお願いしまーす。」「冷たいタオルお願いしまーす」という声を聞きません。僕自身、AクリニックでHDFをしてから、足が吊らなくなりました。
③患者とのコミュニケーション
Aクリニックではスタッフが、水分コントロールがうまくいかない患者さんとじっくり話し込むため、透析前に極端に水分が増えてしまう患者さんが、最初から少ないと思います。Nクリニックは水分の摂り方について、スタッフが患者さんにアドバイスする機会が少ないため、健康なときの習慣そのままに、水分摂取してしまう患者さんが多いと思います。
④透析低血圧への警戒感の違い
Aクリニックは治療前に除水量を設定するときも、透析低血圧を警戒して、甘めに設定するので、具合が悪くなりにくいのもあると思います。
ちょっと残念な点2・・・患者さんへの教育の機会が少ない
透析合併症や透析低血圧のことなど、患者さんは病気に対して無知なので、ある程度基本的な教育をする機会もあったほうがいいと思うのですが、ほぼありませんでした。「体重の5%3%」の話、「塩分をうまく制限することが水分をうまく管理するこつであること」などネットで自分で調べるまで、この施設で話されたことはありませんでした。また透析を始めて間もない患者さんが、まだ尿が出るにも関わらず、隣の患者さんの真似をして、「土曜日だから多めに抜いてください」と言ったときに、スタッフが「はいはいわかりました」と言って多く除水設定してしまうのを見ました。
ドクターを含め、医療者全員に透析低血圧への警戒感が少ないように思います。無知な患者さんが水分コントロールがうまくいかなくて、「今日は5キロ抜いてください」と言うと、スタッフが最近のデータを見て「大丈夫そうですね」と言って設定してしまう。患者さんも無知だし、スタッフにも患者さんの予後をよくするためには治療はどうあるべきかという視点が乏しいのではないかと思います。なので、対応が行き当たりばったりに思えます。水分コントロールがうまくいかない患者さんと、お互いもっとコミュニケーションとったほうがいいのではと思いました。
医療者自身が患者さんに遠慮して、本当は知っていても思っていることを言ってくれていないのではないかとも思いました。「マニュアルに書いてないことを、自分が出しゃばって患者に言ってしまい、トラブルになったらたいへん!」ということでしょうか。でも、スタッフの皆さんは国家資格を持っているのですから、もっとプライドを持って思うことを言ったほうがいいと思います。また、そういう一人一人の自主性を尊重する組織であってほしいです。勝手な言い分かも知れませんが、今にして思えば、僕が「今日は5キロ抜いてください」と言ったときに「あんまり除水量が多いと将来心不全になりますよ」と言って欲しかったです。内心、「あーあ、この人馬鹿だな」と思っていたのでしょうか。冷たいなあ。
ちょっと残念な点3・・・ドクターの回診が5秒くらいでシャンシャンと終わってしまう。
今僕が通っているAクリニックは、ちゃんとした回診が、週に1回しかないのですが、その回診は一人の患者に10分くらいかけてじっくり行います。ドクターに看護スタッフがついて、「この患者さんは前回血圧が下がって・・・〇〇の検査を受けて・・・血圧は・・・です」という具合に説明してから、ドクターが患者さんと話をします。また、回診がない日でも内科のクリニックが併設しているので、希望者は薬の処方や紹介状の発行をお願いすることができます。
N駅前クリニックは毎日ちゃんと回診があることは、たいへんありがたいことなのですが、一回一回の回診がとても簡単に終わってしまいます。「変わったことはありますか」「いいえ。大丈夫でーす」「そうですか」、で終わり。
これは患者さんの問題でもあると思うのですが、病床数が非常に多いために、患者さんのほうがドクターに忖度しているようなところがあると思います。「先生も忙しいし、自分の他にも患者さんいっぱい診なきゃいけないんだから、こんなところで呼び止めてはいけないわ」といった感じでしょうか。そのため、患者さん、ドクター、そしてスタッフにも「大丈夫で~す」と言ってくれる患者さんは、物分かりのいい、親切で優秀な患者さん、すぐ呼び止めていっぱい質問をする患者さんは面倒くさい思いやりのない患者さん、という認識があるように思います。
ある患者さんは、前回治療中に気分が悪くなり、吐いて治療を中断しました。その患者さんの回診です。「お変わりありませんかーっ」「大丈夫でーす」「そうですか」で、終わり。えーっ、あなた前回吐いて治療中断しましたよね。「冷たいタオル持ってきて」「温かいタオル持ってきて」って、エイドさんいっぱい走らせましたよね。話すことあるでしょ。もっと自分の体大切にしましょうよ。ドクターも話すことあるでしょ!
諦めでしょうか?こんな患者相手にしてたらきりがないということでしょうか?食事療法とか、治療法とか、なにかアドバイスすることはないのでしょうか?他の系列店ではオンラインHDFを導入している店舗もあると聞きました。空いている時間帯に長時間透析をしてあげることも可能だと思うのですが、長時間透析の前例をつくることが、そんなにいけないことでしょうか?目の前の患者さんが、このままの治療を続けていれば、早晩どうなるのか、容易に想像がつくと思うのですが。
ちょっと残念な点4・・・スタッフもドクターも原疾患を理解しようとしない
僕が慢性腎不全に至った原疾患は多発性嚢胞腎です。定期的に脳動脈瘤の検査をしなければならないのですが、検査をするのにこちらから働きかけなければなりませんでした。同じく越川記念クリニックで透析している兄は、腹部CTや脳のMRI検査をドクターから提案されて受けていました。遺伝性の病気ですが、僕は11年治療して辞める間際まで、スタッフからは、食生活の不摂生で腎臓を悪くしたと思われていたようです。
ちょっと残念な点5・・・患者の好き嫌いでドクターに差別されたと思う
僕の主治医ではありません。あくまで僕が感じたことです。そのドクターが、他の患者様と談笑していたのを何度か聞きましたが、僕は一度も談笑されたことがありませんでした。他の患者さんにとっては、話しやすい、いいドクターだったのだと思います。僕への当たりは最初からきつかったように思います。理由はわかりません。僕はいつも一方的に検査結果の数値を言われるだけでした。今のクリニックで、「透析年数が長い割には甲状腺の数値がよいので、ドクターがよく管理されていたのでしょう」と言われましたのでそのあたりはしっかりされていたと思います。一度、動脈硬化のことが知りたくて、先生に「どうみゃ」と言いかけたら、「知りません!」と遮って、隣の患者さんの席に行ってしまいました。それ以来、このドクターが回診に来られる日は、質問や相談したいことがあっても、できるだけ我慢して、他の曜日のドクターに話すようになりました。そのドクターにされたことです。
①血圧の薬を辞めさせてくれなかった
血液透析を長く続けているうちに、尿が出なくなり、水分が体に貯まるようになりました。一回の透析時の除水量が多くなり、透析後に低血圧になることが多くなりました。フラフラになって駅の階段を上れなくなりました。家でも立っているのが辛くなりました。
こういうときは、とても血圧の薬なんて飲む気になりません。だんだん残薬が貯まってきたので、看護師さんに、「残薬が多いので、今回減らしてください」と頼むと、「ちゃんと飲んでください!」と叱られました。応援のドクターにグラフを見せて、「充分血圧が落ち着いてきたので薬を辞めたい」と頼むと、「ほら、薬サボってるからここで高くなってる」と、僕とは違う解釈をされました。また、「心臓を保護する薬でもあるので、勝手に辞めてはいけない」と言われました。心臓が悪いと言われたことはありません。患者の為と言うよりも、クリニックの経営のために、ドクター、スタッフぐるみで血圧の薬を辞めさせないようにしている様に感じました。
ドクターを説得できるように、血圧の記録を毎日3回、しっかりとるようにしました。いくら何でもここまで低ければ辞めさせてくれるだろうと思ったときに、院長に服用の中止をお願いしました。院長は「○○さんはいったい血圧いくつならいいんですか?私なんか100切ってますよ」とおっしゃいました。女性ならそういう方もいらっしゃるでしょうが、それはあなたの場合であって、普通の人はそこまで低くはない筈です。
その後、主治医が院長から若い男性の医師に代わり、グラフを見せて服薬の中止をお願いしたら、やっと降圧薬を辞めることができました。
この時期、低血圧だけが原因ではないのでしょうが、僕は上腕のシャント血管を潰しています。透析の中日に穿刺部の辺りがヒリヒリして、様子がおかしかったので、クリニックに電話して「今から受診できませんか」と聞いてみました。「今日は応援の先生しかいないので、院長のいるときに言ってください」と言われました。「そうは言っても、院長は最近ずっと、家庭の事情で休んでいらっしゃるではありませんか」と言うと、明日診てみますと言われました。次の日、クリニックで紹介状を書いていただき、横浜第一病院のシャント外来を受診しました。シャントはもう詰まっていました。
血液透析を始めてからしばらくは、透析の辛さというものが、まったくわかりませんでした。むしろ腹膜透析のように、便秘などの不快感もなく、夜もよく眠れて快適にさえ思っていました。尿が出なくなり、透析低血圧になり、クリニックの対応に不信感を感じたことで、皮肉にも「もっと病気と向き合おう」という気持ちが芽生えました。データをちゃんと取り、インターネットで自分で調べ、薬の服用も、医師にお任せではなく、自分で意志表示するようになりました。
血圧は一日三回計ってみると、透析後は低く、段々上がって透析前に高くなることが分かりました。体液の増加による高血圧は、降圧薬を飲んでも、あまり効果がないことも調べて分かりました。
②風疹ワクチンの件
ニュースなどで風疹のワクチンについて、放送していた時期だったと思います。以前ここでなにかの抗体を調べてもらったことがあったのですが、プラスであったことは覚えているのですが、それが何の抗体だったのか忘れてしまいました。風疹だったのか、はしかだったのか、水疱瘡だったのか。
それを調べてもらうように看護師さんにお願いしました。何日後かに、「抗体プラス」とだけ書かれたメモを渡されました。スタッフに「何の抗体だったか知りたいんです」と再度調べてもらうようにお願いしたら、ドクターがやって来て、「○○さん、クラークさん、それ探すの大変だったんですよ」と、怒られてしまいました。何の抗体だったか、調べてもらうことは諦めました。帰りにクラークさんに「探すの大変だったそうで、すいませんでした」と言ったら、「いいえ、何でも言ってください」とおっしゃって下さいました。
③コロナワクチンの件
初めてコロナワクチンを打つことになったとき、用紙に主治医の名前を記入する箇所があったのですが、「私は〇〇さんの主治医ではありません!」と断られました。会場のドクターに事情を話して注射していただきました。
④検査の数値を間違えて伝えられたが、その後訂正されることはなかった
2023年4月に僕は自己血管内シャントが詰まって、人工血管を置換しました。一か月後にシャントの流れを検査しました。第一病院の先生から、「よく流れてますねー。流れ過ぎて困るくらい流れています。」と、意味深なことを言われました。「流れ過ぎて困ることがあるのでしょうか」と聞くと、「まあ、三か月後に来てください」と言われました。
なんだか気持ち悪かったので、Nクリニックに帰ってから主治医に、流れすぎて困るとは、どういう意味なのか聞いてみました。主治医は「ああ、シャントの流れが良すぎると心臓の負担になるんですよ」と、教えて下さいました。どうりで、最近なぜか倦怠感が強いと感じていました。その年は特にゴールデンウィーク明けから真夏のような暑さで体に応えました。
僕は過剰血流シャントについてもっと知りたくなり、院長にも聞いてみました。しかし院長は遮るように「○○さん過剰血流じゃありませんよ!」と一蹴しました。過剰血流でないなら、この倦怠感は何が原因なのか、なぜ第一病院の先生はあんな意味深なことを言ったのか、増々分からなくなりました。もう一度、主治医が担当のときに聞いてみました。主治医はカルテを見ながら「ああ、○○先生、きっと数字の1と記号の/を間違えたんだよ」と言って、第一病院の先生が走り書きした「3.331ml/min」というシャント流量を示したメモを見せてくださいました。確かに手書きの走り書きなので、読み間違えても仕方ないとも思いましたが、しかしもし333ml/minなら、流量が少なすぎて、それはそれで、患者に注意を促す必要があったのではないでしょうか?僕からしたら、過剰血流は全身状態に関わることで、検査の数値が一桁違ったら重大な問題です。その後この件に関して、院長から訂正されることはありませんでした。
⑤点滴をして頂けなかった件
コロナ禍の令和3年2月、僕はクリニックを出てから銀行に行き、用を足しているうちに歩いているのが辛くなりました。、どこかで休もうと思いバーガーショップにはいりました。ハンバーガーを一口噛んだ途端、全身の血の気が引いて動けなくなりました。透析低血圧です。人生で初めて救急車を呼ばれました。幸い救急車が到着する前に回復し、搬送にはいたりませんでした。その時、縁もゆかりもないその場にいた方々が対応して助けてくださいました。コロナ禍で怖かっただろうと思います。
自分で歩けそうでしたが、途中でまた具合が悪くなったら、誰かに迷惑をかけてしまうと思い、クリニックに戻って、点滴をしていただいて帰宅しようと思いました。救急隊員がクリニックに電話して下さいましたが、返事は「家に帰って水を飲んで寝るように」とのことでした。
次の透析日にスタッフに「どうして点滴してくれなかったのか」聞きました。僕がコロナ禍で飲食店に入ったからコロナに感染したと思ったようでした。透析クリニックの医師とスタッフなら、治療後のタイミングと症状からしても、コロナ感染よりもまづ透析低血圧を疑うべきではなかったでしょうか?飲食店に入ったのが悪いというのであれば、そういう規則を作って全ての患者さんに周知徹底するべきでしょう。
期待して何年も通い続けたクリニックに初めて裏切られたような気持ちになりました。
⑥自宅で救急搬送されたことを報告したら目の前で首をかしげていた
透析の除水量が多かった日の夜、便が勢いよく出た後、血圧が下がって気分が悪くなってしまいました。冷や汗が出て床に寝込んでしまい、家族が救急車を呼びました。昭和医大藤が丘病院に搬送されましたが、原因はわかりませんでした。
次の透析日に紹介状を発行してもらおうと、院長に報告したところ、馬鹿にしたように、目の前で首をかしげていました。
⑦「何で透析しているのに水飲むんですかぁ?」「事務長に言ってください」と言われたこと
令和3年10月、朝、いつものように治療室の自分のリクライニングシートに着くと、診察台に一枚のビラが置いてありました。全ての患者さんの席にも置いてありました。「コロナ対策のため、院内での水飲みを全面禁止にします。(ゼリーを含む)」
世間では感染の波が落ち着いて、少し町の活気が戻ってきたときです。今まで大した感染対策をやってこなかったのに、なぜ今更コロナ対策と言い出すのか、なぜその方法が水飲み全面禁止なのか、まったく理解できませんでした。
コロナ対策はともかく、ここは透析クリニックです。コロナ感染以上に現実的な脅威として、様々な透析合併症の危険があります。透析低血圧、逆流性食道炎、粘膜の乾燥、今までそれぞれの患者さん達が医療者側と話し合って、治療室にペットボトルを持ち込んでいました。水を飲むために一瞬でもマスクを下げることが、感染の可能性を高めるのでしょうか?コロナ対策のために、患者さんが脱水症状になって命の危険に陥っても、粘膜乾燥の不快感を感じても、逆流性食道炎が悪化して癌になっても、それは受け入れろと言うのでしょうか?マスクを絶対に下げるなと言うよりも、コロナ対策会議の尾身先生がおっしゃるように、こまめにマスクを上げ下げすることを指導すべきではないでしょうか?
僕は「どうして水飲み全面禁止にしたんですか?」と、院長に詰め寄りました。すると院長は逆に「何で透析してるのに水飲むんですかぁ?」と、馬鹿にしたように聞いてきました。増えた水分は邪魔な水分なのだから、水を飲む必要なんてない、4キロ増えたら4キロ抜くのが当たり前だ。プラズマリフィリングや透析低血圧の脅威を無視した単純な発想です。人間の体はそんな単純なものではありません。しかも、2月に僕が救急車を呼ばれたとき、院長は点滴をせずに、「早く家に帰って水を飲んで寝る」ように指示したのです。つまり、脱水症状に水分摂取が有効だという認識があったのです。きっと患者は苦痛を感じる生身の人間ではなく、水を貯めたり抜いたりできる機械の貯水タンクと同じだと思っているのでしょう。
更に僕が詰め寄ると、院長は「事務長に言ってください!」と言って話を遮りました。なんと今回の顛末はドクターや看護師の医療者側が、コロナ対策のためにカンファレンスをして決めたのではなく、事務方のトップの事務長がトップダウンで決めたようなのです。患者さんは皆それぞれの体調を考慮して、医療者側と話し合って、ペットボトルを持ち込んでいたのに、医療のことなど門外漢の事務長が、医療を飛び越えて、治療室にこんなルールを持ち込めることに驚きました。同時に、医療者にはプライドがないのかとも思いました。
ちょっと残念な点5・・・現場の医療者よりもマネージャーである事務長の権限が強い
実は僕は20代の頃に病院の雑務をしていました。そのとき周りでよく聞いた話は、「栄養科の「科」の字が「課」の字の病院はモラルが低い」というものでした。つまり、医療が完全に事務の下に入ってしまっている。今まさに目の前でその光景を見ているようでした。
僕が実際に体験したクリニックとのトラブル
①事務長が患者への院内水分摂取全面禁止の大号令
僕は何年もこのクリニックに通っていて初めて事務長の存在を知りました。それまで会ったことも見たこともありませんでした。それだけ、事務長は患者とは接点のない存在でした。院長は僕の話を無視して、事務長にも取り次がなかったため、再度看護師さんに事務長との話し合いの要望をお伝えしました。僕はいくら何でも院内水分摂取全面禁止は、非科学的で無謀で無意味だと思っていました。僕は脱水症状と粘膜の乾燥防止のためにペットボトルを持参して、危ないと思ったときに、ちびちびと水分摂取していました。また、治療後にホールでゼリーを吸って休むこともありました。それを全面禁止にするなど考えられないし、撤回して欲しいと思いました。そんなに無理なことでもないので、話せば伝わるのではないかと思っていました。
話し合いには看護師さんが立ち会って下さることになりました。初めてY前事務長にお会いしました。裏の廊下の個室に通されました。僕は一生懸命、水分摂取が必要な事、脱水の怖さ、ナースコールするように言われても、患者が自分で体調コントロールする手段を取り上げるべきではないことなどを訴えました。
話をしている間、マスクをした事務長の表情は、うつろな目をして、どこか上の空であるかの様に見えました。事務長が言いました。「あなたの言うことはわかりました。しかしこれは上部団体の透析医会が決めた事なのです。以前から言われていたのですが、私たちのほうが、できていなくて、これ以上は許されないというところまできてしまいました」そしてA4サイズの用紙を僕に差し出しました。そこには、「ランチを提供しているところは感染のリスクがあるので、やめたほうがいい」という内容が記してありました。しかし水分摂取については、何も書いてありませんでした。僕が「水分摂取の事は書いてありませんよ」と言うと、事務長は「電話で聞いたら言われたんです」と答えました。
また、事務長は「クリニックへの要望やクレームは、善仁会には電話しないで下さい。あそこは別の団体になりますから」と言いました。話し合いは決別しました。
不信に思い透析医会に電話をしました。電話に出られた方は、「うちはガイドラインをお示ししているだけで、各施設にこうしなさいと指示する団体ではありません。水くらいはよろしいのではないでしょうか?」とおっしゃいました。A4サイズの用紙に書かれていた内容も、ウェブサイトから、誰でもダウンロードできるものでした
こちらがいくら一生懸命話しても、どうやら答えは最初から決まっていたようです。A4の用紙まで用意して、嘘をついてまで、説得しなければならなかった理由は何でしょうか?トップが一度決めたことは、患者ごときがなんと言おうと、何としてでも押し通せというメンツではないでしょうか?
一緒に立ち会った看護師さんは、普段とても患者さん思いで、とても嘘を言うような方ではありません。それなのにこんなわかりやすい嘘を、事務長といっしょになってついて、必死に僕を説得しようとしていました。そんなこと、きっとやりたくなかったでしょうに。おそらく、上からの非常に強い力があったのでしょう。そんなことをやらせるなんて、いったいどこまで、パワハラ体質なのでしょうか?一番みじめなのは、患者とは最初から話す意志はなく、嘘をつくような人達に管理される患者達です。皆このクリニックのことを信頼しているのに。
それから、今回の院内水分摂取全面禁止の決定がなされたいきさつも、他の患者さんとの話で、わかってきました。ビラが置かれた前日に午後のクールで、お菓子を食べていた患者さんと、隣の患者さんがマスクのことで喧嘩になったそうです。事務長が当の患者さんに注意をするも、その患者さんが怒って帰ってしまったそうです。
コロナの感染防止のために医療的配慮からルールを変えた、と言うのも嘘。透析医会に言われたというのも嘘。要は「面倒くさいから全面禁止にしろ」ということです。ひとりひとりの患者の体調管理など、どうでもよく、管理しやすいように事務長(か善仁会)がトップダウンで決めたのです。そして嘘をついてまで、通さなければならなかったのも面子の問題です。
善仁会にも電話しました。「クリニックへの要望やクレームの窓口はこちらです」と言われました。厳密には、公開されている電話番号は第一病院の窓口の番号で、そこで話を伺い、善仁会に報告し、善仁会から各クリニックの事務長に指示を出すということのようです。
院内水分摂取全面禁止というのは困るということを話したら、窓口の方は「私のほうからクリニックに話してみます」とおっしゃって下さいました。次の透析日、治療室に入ると、僕だけが、ペットボトルの持参を許可されました。許可していただいたことはうれしいのですが、根本的な問題解決になっていない様に思いました。他の患者さんから「○○さんだけずるい」と言われました。
②初めてコロナに感染 感染者にはドクターの診察はなし、薬の処方もなし 「ここは透析クリニックです」
2022年8月、オミクロン株が猛威を振るい、統計を取り始めてから最も感染者数が多かったこの月、ついに我が家にも感染の波が押し寄せました。どこから感染したのか、はっきりとはわかりませんが、認知症の母がデイサービスで感染したのではないかと思います。
(8/20)夜中に母がぐったりしてしまい、北部病院に搬送するも、病床がひっ迫して受け入れられない状況。酸素を計ると、そのまま家に帰せない数値だったので、担当者が横浜労災病院に連絡してくださいました。僕は透析日だったので、対応を兄に任せて家で待機しました。前日の母のクリニックでの抗原検査でも、僕の自宅の抗原検査でも陰性だったので、母の咳は誤嚥による肺炎のほうが可能性が高いと思っていました。家で連絡を待っていましたが、兄からは連絡がなく、Nクリニックに家族が熱、咳あり、病院に搬送された旨連絡し、通院しました。
10時頃にスタッフさんがあわただしく、つい立てを運んできました。クリニックに兄から連絡があり、母が陽性だったと伝えられました。もっと早くわかっていたであろうに、家族間の連絡の悪さでスタッフさん達を慌てさせてしまい、また隣の患者さんもびっくりしたでしょうに、申し訳なく思いました。抗原検査をしていただきました。陰性でした。
夜にNクリニックから電話がかかってきました。今度の透析日より前、月曜日にどこかでPCR検査を受けてくださいと言われました。「そうは言っても今どこの発熱外来もいっぱいってニュースで言ってますよ」と言うと、「センター北に旅行者用の検査センターがあります」と言われました。発熱者を把握しておきたいというクリニックの立場も理解できるので、了解しました。
(8/22)センター北のPCR検査センターは自宅の最寄りの駅から二駅先にあります。濃厚接触者なので、電車に乗る訳にはいきません。歩いているうちにだるさを感じるようになり、おそらく感染しているだろうと思いました。検査は旅行者は無料ですが、感染の可能性のある人は有料でした。さらに結果を早く知りたい人は追加料金がかかりました。僕はそこまでの金額を持ち合わせていませんでした。検査結果が分かるのはあさっての夜と言われました。
兄はこの日、越川記念クリニックで透析をして、抗原検査で陽性が分かってモルヌピラビルを処方されました。この薬は発症から5日以内に飲み始める人でないと処方できない決まりでした。また、母については病院のドクターから、「最悪の場合は喉を切開するかも知れないので、その同意を確認したい」と連絡がありました。家族皆が緊張してピリピリしていました。
Nクリニックから明日の段取りについて電話がありました。僕は濃厚接触者なので14時からの隔離ベッドになります。裏のエレベータから上がってどのタイミングでロッカー室に入り、荷物を持って、どの通路を通って隔離用のベッドに行くとか、細かく打合せしました。このとき検査結果は出てないし熱はないけれども、倦怠感や喉の違和感から、おそらく感染していることを伝えました。
(8/23)当日は早めに家を出て、いつもなら電車に乗るところを、1時間以上歩いてクリニックの近くまで来ました。時間に余裕を持って出てきたので、早く到着して時間まで、駅のロータリーの周りをぶらぶらと歩きました。時間少し前にクリニックに電話して看護師さんの付き添いで5階に行きました。体調を聞かれたので、おそらく感染していることを伝えると看護師さんはびっくりしていました。そして打合せ通りでなく、いきなり隔離ベッドに着きました。ロッカー室に行きたいことを告げると、看護師さんの機嫌が悪くなりました。
穿刺が終わると、いつもはここで体調確認があるのに、看護師さんがさっさと引き上げようとしたので、「抗原検査はしていただけないのですか?薬の処方をしていただきたいのですが」と言いました。看護師さんは「今日この時間は先生の回診はありません」と言いました。母の感染から、すでに4日経っています。僕は「5日経ったら薬を飲めなくなってしまう。回診がないのは困る」と言いました。この日担当していたアルバイトのドクターがいらっしゃいました。薬を処方して欲しいと言うと、「僕は応援のドクターだから、ここ(Nクリニック)のシステムがどうなっているのかよく分からないから、処方ができない」とおっしゃいました。絶望的な気持ちになりました。来た看護師さんに「昨日の打合せと違うじゃないか。センター南のクリニックでできることが、どうしてここではできないんだ!」と言いました。僕の言い方でカチンときた看護師さんが「だったらセンター南に行ってください。ここは透析クリニックです」と言いました。
予定より1日早くPCR検査センターから連絡があり、コロナ陽性であることが分かりました。
(8/24)近くの内科クリニックでモルヌピラビルを処方していただきました。善仁会に電話をして、洗いざらい悔しい思いをぶちまけました.。夜にNクリニックから電話がありました。明日から行きと帰りに、タクシーを手配して下さることになりました。
③尿路感染を疑い紹介状の発行をお願いしたら、「熱のある人は近くの内科でコロナの検査を受けてください」と言われた
2024年7月、自宅で38度の熱が出ました。咳や鼻水はなく、喉の痛みもないので、感染性のないものだろうと思いました、以前かかった尿路感染が同じような症状だったので、今回もそのようなものだと思いました。
兄が帰ってくるまで自宅で母の介護をしなければならないので、時間は限られています。この地域の中核病院は昭和医科大学付属藤が丘病院と北部病院で、どちらも受診するには必ず紹介状が必要になります。(以前、脱腸で苦しくて受診しよういとしたとき、紹介状を持っていなかったために受付で門前払いされました。)兄が帰ってきたら、Nクリニックに立ち寄って、すぐに紹介状を発行してもらい、その足で昭和医大付属病院に行こうと思いました。
ところが、Nクリニックに電話をすると、看護師さんは、「熱がある人はクリニックに来ては行けません。紹介状も出しません」と言いました。そして「今日中に近くの内科を受診して、コロナの検査をしてください」と言いました。こちらは限られた時間の中で、尿路感染の検査をして、薬を処方してもらって早く治療したいと思っているのに、看護師さんはコロナ対策のことしか考えていません。のんびり内科など受診している暇はありません。
帰宅した兄がパソコンで、コロナの検査も尿路感染の検査もしてくれる、横浜総合病院を見つけてくれました。急いでタクシーを呼ぼうとタクシー会社に電話をしたら、「この時間そちらには行けません」と断られました。今、タクシーも捕まえるのが難しくなっています。兄が「車を出すよ」と言ってくれました。認知症の母を一人で置いておけないので、兄の車で家族皆で横浜総合病院に行きました。
診察をしたドクターからは「話を聞いた限りでは感染性のないものと思うけれども、コロナの検査もしますか?」と聞かれました。検査をお願いしました。コロナは陰性でした。血液検査で白血球の値が上がっていたので、おそらく尿路感染などの細菌性の病気であろうということで、抗生物質を処方されました。
それにしても、例えコロナ感染の可能性が低いと思っても、熱が出たというだけで、家族を巻き込んで大騒ぎです。他の患者はどうしているのでしょうか。Nクリニックが紹介状を出してくれれば、若しくは昭和医大付属病院のルールがそこまで厳格でなければ、(お金を払えば紹介状なしでも受診できたのなら)話はもっと簡単なのです。癌だって誤嚥性肺炎だって熱は出ます。Nクリニックの透析患者がもし熱の出る病気になったら、まづ普段診ていない近くの内科でコロナ陰性を確認し、紹介状を書いていただき、昭和大学付属病院に行くか、自分で♯7119で診てくれる病院を探し、自分で問い合わせて、タクシーが使えないのでふらふらになりながら、徒歩と電車を乗り継いで、普段は行きつけてない病院を受診しなければなりません。なんと非効率なことでしょうか?
僕は主治医に、「Nクリニックか昭和医大か、どりらかのルールを緩くしてもらわないと困る」と言いました。主治医は「どうしていつも僕に言うんですか?」と困っていました。僕は「○○先生は人間性に問題があるので相談できないんです」とお伝えしました。
土曜日の先生に「ここでコロナの検査はできないのですか?」と聞いたら「んー、できますよ」とおっしゃいましたが、そのことを主治医に言うと、「△△先生はここのことを知らないから。ここは広い部屋にベッドがたくさん並んでいるから難しいんですよ。透析クリニックっていうのは、どこもそんな感じですよ。」とおっしゃいました。
横浜総合病院を受診した次の日、スタッフとドクターに結果報告するために、家でもやったコロナの陰性を示す検査キットと、病院の診療情報報告書を、診察台の上に置きました。回診後、看護師さんが来て「これ、もういらないわよね?」と言うので「はい」と言うと、看護師さんは僕の目の前で診療情報報告書の封筒の上に検査キットを乗せて、そーっとゴミ箱に落とし入れました。「そんな汚いもの触るようにやらないでくださいよ」と言うと「ごめんなさい。今手袋してなかったから」と言いました。
NクリニックからAクリニックに移った後に、また同じ状況になることがありました。尿路感染(のような病気)になり紹介状をお願いすると、すぐに発行していただきました。風邪をひいたときも、隔離ベッドの中でスタッフが綿棒を鼻に入れて検査して下さいました。
なぜ、Aクリニックではコロナの検査ができるのに、Nクリニックではできないのでしょうか?なぜ、コロナ禍にKクリニックでは、薬が処方されたのにNクリニックでは、診察すらなかったのでしょうか?確かにNクリニックはシートの間隔が狭く、スタッフが忙しく、感染のリスクが高いと思います。しかしその環境をつくっているのは、経営者です。透析治療ではどこも同じ保険点数で同じ売り上げを計上しているのに、費用対効果の低い医療業務だけ他の医療機関に押し付けるのであれば、その旨明示するべきではないでしょうか?
これまでNクリニックの問題点について「ちょっと残念な点」と題して、それに僕が実際に体験したトラブルも交えて記述しました。これらは上部組織の医療法人社団善仁会の在り方と、深く関わっているように思われます。そこでここからは、善仁会について論じてみたいと思います。
いち患者から見た善仁会の印象は
トップダウンの強い企業文化
まだNクリニックに入ったばかりの僕にとっての、善仁会とは、所属するクリニックの上部団体。災害手帳を配布したところ。シャント外来がある。WEBカルテを運営している。毎年夏前にアンケートを配布し、集計しているところという程度の存在でした。問題なく治療している患者にとって、善仁会の本部と直接関わることはほとんどないと思います。
年に一度、唯一善仁会本部とコミュニケーションする機会が、クリニックに関するアンケート調査でした。ぼくは、ネガティブな意見を書いたことはありませんでした。いつも全問オール5(非常によい)で回答しました。
初めて本部(第一病院の受付窓口)に電話をしたのは、クリニックが院内水分摂取全面禁止の命令を出したとき。無理な指示と事務長に嘘をつかれたのが悔しくて、許せなくて、唯一公開していた第一病院の番号に電話しました。
翌日、僕だけがペットボトル持参を許されました。対応していただけたことはうれしいのですが、取ってつけた対応にも思えました。
二回目に本部にクレームの電話をしたのは2022年にコロナに感染したときです。患者のこと(治療)は何も考えず、自分達のこと(隔離)しか考えていなかったクリニックの対応が悔しくて、誰かに言いたくて電話しました。
おかしいと思ったのが、クレームの窓口はあくまでも第一病院の窓口で、そこから善仁会に報告し、善仁会が決めたことをクリニックの事務長に指示するというシステムです。嘘をついて患者を騙すという致命的な間違いを犯した事務長がクリニックに指示を出すというのです。果たして、事務長の意志は善仁会の意志ということなのでしょうか。彼は今、エリアマネージャーをしています。、これからも、どこかのクリニックで患者と何かトラブルがあれば、嘘をつくのでしょうか。せめてこれからは、ごまかさずに患者と向き合って欲しいものです。
僕が実際に体験したクリニックへのネガティブな印象が善仁会の企業文化によるものなのか、単にNクリニック固有の問題なのかはわかりませんが、事務長の意志が善仁会の意志と考えるならば、善仁会は非常にトップダウンの強い文化を持った医療法人だと想像できます。Nクリニック固有の問題であれ、善仁会の企業文化の問題であれ、どちらにしても問題は改善されるべきと考えます。
もう一度、いち患者として問題点を挙げてみるとともに、それに対してどうしたらよいのか、僕の考えを述べてみたいと思います。
これらの問題は改善されるべきと考えます
①もし売上のためにスタッフの人数を制限しているのであれば、患者としては、安全安心の医療のために、スタッフの十分な配置を願います。
②マニュアルを重視するあまり、医療スタッフが自分の持っている知識や能力を発揮する機会を制限するべきではありません。
③病気への知識が不足する患者と、ちゃんとコミュニケーションをとり、正しく治療に向き合う姿勢を育むべきです。
④ドクターの個性とやる気を尊重し、治療環境の改善を促すべきです。
⑤アンケートの項目は言葉遣いや身だしなみなど、表面的な内容が中心です。表面的な部分だけではない、全人格的な医療人を育てていただきたいです。
⑥看護スタッフが、マニュアルを重視するあまり、イレギュラーな問題に対応できなくなっています。自ら考えて行動できるスタッフを育てるべきです。
⑦現場の問題は現場の人間達がカンファレンスで意見を出し合い、上に提案する環境が必要です。全てトップダウンで命令するのは、現場から考える力とやる気を奪います。事務方のトップである事務長が治療に口出しするのは論外です。
人工透析は医療よりもビジネス
ところで、どうして善仁会はかくもマニュアルを重視するのでしょうか?そしてマニュアルから外れると、まったく適切な対応が取れなくなるのでしょうか?それは今、善仁会が人工透析を医療よりもビジネスとして捉えているからではないでしょうか?
そう考えると、合点がいきます。少ない人数でより多くの患者を穿刺したほうが、売り上げが伸びます。感染のリスクは上がるけれども、患者と患者のスパンを短くしたほうが流れ作業がスムースである。ビジネスにおいて予測困難な状況は避けるべきことです。個々の患者の体調、原疾患を考慮した治療は費用対効果が悪くなるのでビジネスなら考えるべきではありません。ドクターや看護師が自分の考えを主張することも、ビジネスにおいては不確定要素が大きいので望ましくありません。4キロ増えたら4キロ減らすのが当たり前。ビジネスにおいてわかりやすい計算式です。身だしなみや言葉遣いのアンケート。誰にでもわかりやすい評価基準です。なるほど、ビジネスなら事務長の影響力が大きいのも無理はありません。コロナ禍においても、検査などのリスクは犯さず、他の医療機関に任せればよい。患者は隔離だけすればよい。薬の処方などしなくてよい。私たちは透析というビジネスをしているだけなのだから。だから「ここは透析クリニックです」と言うのも頷けます。
私達は単に透析というサービスを提供しているだけです。ネイルサロンや美容サロンと同じです。リクライニングシートでテレビも見られて快適でしょう?身だしなみと言葉遣いがきれいなスタッフが、丁寧に対応いたします。医療のことはよくわかりません。脱水症状なんて知りません。予後なんて知りません。除水が多いのは自己責任でしょ。そんな言葉が聞こえてきそうです。

それでも善仁会の功績を称えなければなりません
1972年日本で透析医療に対して更生医療が適応となってから2年後の1974年4月、丸子クリニックの開設が善仁会の始まりでした。初期の頃は患者団体とも積極的にコミュニケーションをとり、運動会などもしていたようです。
我が国の人工透析患者数は、1968年わずか215人でしたが、1975年には13000人、2018年には33万人を超えています。この間、善仁会も多くの患者さんのシャントを作成し、透析治療を施し、命を救ってきました。たとえスタッフの数が足りなくても、クリニックを増やし、断ることなく、患者を受け入れてきました。横浜第一病院のシャント外来は、善仁会以外のクリニックの患者も広く受け入れ、常に手術を待ちわびる患者さん達でいっぱいです。
そして現在、善仁会クリニックの人工透析治療のやり方が、業界のスタンダードになりつつあります。
転職サイトで見つけた医療法人社団善仁会の口コミ
善仁会傘下のスタッフは善仁会をどのように感じているのでしょうか?くちコミサイトには様々な意見が寄せられています。
☆スタッフの数をギリギリで回している為、急な体調不良で休むスタッフがいると、とても大変。もっとスタッフを増やして残業時間を減らし、急な勤務変更にも対応できるようにしてほしい。
☆トップダウン
☆事務長間でのコミュニケーションは円滑に進んでいるものの、法人の上層部と意見の対立などがあり、社内のコミュニケーションエラーに疲れることが度々あった。自施設内では助け合いながら業務を進めていく事も多かったが、役職者間、部署間での対立構造も多く、目に余ることも多かったため、いつか自分もその中に巻き込まれてしまうのではないかという危機感から転職を考えるようになった。働く人達は個別でお話しすると、素敵な方も多かったものの、組織で生きる難しさを感じた。
☆女性が多い職場なので、女性の管理職は多い印象。でも女性はある程度のところで、止まっている感じで、上の方の役職者は男性が占めている。
☆一年目からバンバン穿刺をするので、技術は身につくと思う。最初の一か月ほどは横浜の研修センターで一般研修。その後、腎部門だけ手技研修がある。マニュアルがかなりしっかりしている。入社5~6年目くらいから各クリニックの副技師長に昇格する人が出てくる。
☆一日に10~20人ほど穿刺ができるので、技術向上は早い。エコー下穿刺の研修もある。
☆残業時間が多く肉体的なきつさもあり、若い子ほど離脱するイメージあり。妊娠をきっかけに休職すると戻ってこないイメージ。有給はしっかり使える。一週間ほどの休みも快く取らせてもらえる。
会社として今後の構想を、支障がない範囲でよいので、もっと社員に発信してもらえるほうが現場の士気が上がると思います。施設を増やし拡大を続けているとは分かっていても、ただ業務量だけ増えると、日々の忙しさにもモチベーションを維持しづらくなると感じます。部署間の展望というより、会社全体がどこに向かっているのか、ワクワク感が必要かなとも思います。
☆各施設に看護部長を置かずに、法人全体に看護部があり、課長、係長。エリア毎にエリアマネージャーがいます。施設に常駐しているのは主任、もしくは副主任クラス。それ以上の管理職は他施設を掛け持ちしています。
そのため、密な報連相や、1on1の面談を設けていれば、スタッフにとってのフィードバックもできるかと思うが、実際はまったくできていない状況。とにかく、どこの施設も看護師不足。看護師が不足した分を臨床工学士で補っている。
そのため、看護業務(看護資格特権の業務)はほぼワンオペ状態。看護師不足を解消しないまま、どんどんFC化を進めているので、さらに状況は悪化している。リリーフ業務といって他施設に応援に行く業務もあり。スポットで行う役割あり。業務のマニュアル化を強化しているが、コンソールの機種が違う施設も多いため、インシデントのリスクが高く、周りのフォローも必須。臨床工学士は移動も多く、辞令は基本的に断ることができないシステムだが、将来的には看護師も、エリア内で回していきたいという事なのだと思う。FC化の施設も多いが、施設買取も多いため、買い取り前から勤務していたスタッフと法人スタッフの価値観の違いも多く、人間関係のトラブルも多い。
☆トップダウン。閉鎖的。上層部が絶対的な権力を持っており、下の意見は通りずらい。イエスマンしか出世できない。人を大事にしない文化があり、上層部ににらまれると、働きづらい。若手が伸びる環境ではない。「決まり」が多い。研修が多いが、啓蒙が多い。若手は成長しづらい。今は外資が入っている。
☆親会社が外資の為、外資から発せられる命令は絶対。
☆目標を立てる文化がなく、また、立てた目標の進捗を確認することもない。半年に一度、評価後にフィードバックがあるが、目標に対して実行していないため、定常的な判断→上司の気に入り度で評価される。
親会社として外資(ドイツ)が存在していることは認識するべき。従業員には隠されているが、この事実は認識していないと苦労する。
「残業を減らせ」という指示を出す前に、適切な工程管理と人員配置をお願いします。
施設を買収し業務は増えるが、人員は削減される。管理部門は利益を生み出さないため、外資からはコスト削減のターゲットとされる。
☆マニュアル至上主義でマニュアルこそが正義。上司に気に入られる人間が昇進していく。部下から尊敬されていない上司が多い。
とにかく人件費削減で、患者に対してのスタッフ数が圧倒的に少ない。他職種の業務も必然的に行うことになる。
他透析クリニックの買収がすごい。
☆全体的に古い体質。長く勤務している社員の意見に逆らえなず、皆が同じ方向を向いていて息苦しさを感じる。専門職の能力よりも、会社を回そうとする無資格の部署(医療連携室)の社員が、図に乗って偉そうに振る舞い、専門職の社員を便利な駒として扱おうとする。お客様目線が強すぎて、カスハラ対策をしていない。従業員をカスハラから守る姿勢がまったくない。
考察
様々な意見がありました。外資が経営に関わっているのですね。どおりで、言葉遣いは丁寧でも、どこかビジネスライクで冷たい雰囲気を感じていました。
やはりトップダウンは非常に強いようですね。それでも以外だったのは、上層部と対立するような気骨のあるスタッフ達や部署も存在するようです。
女性の昇進に限界があるという意見もありました。僕が患者として見てきた印象は、逆に看護部に対して、不自然に女性しかいない印象があります。特に若い女性が多かったです。今時、男性の看護師もかなり存在すると思うのですが、11年通って、応援の看護師も含めて、ほとんどお会いしたことがありません。属性が偏ると、暴走に歯止めが効かなくなります。僕の隣に若い女の子とやたらに話したがる患者さんが来て、嫌がるどころか、看護師さん皆がその患者さんと仲良くなり、規則を破ってどこかへ連れて行ってもらったり、代わりにその患者さんを新人担当にしたりしていました。若い女性ばかりを雇うのも管理のし易さが目的だろうと想像しています。
それから、看護師のリーダーが事務長に命令されて、患者に嘘をつくことがありました。先に述べたトラブルの件以外にも、こんなことがありました。以前ホールには大きな血圧計が置いてありました。透析後の血圧の数値を知ることは、患者にとって大切なので、何人かの患者さんが使っていました。おそらく送迎の邪魔になるということで事務長が命令して撤去させたと思うのですが、僕が事務員さんに抗議したら、看護師のリーダーから電話がかかって来て、「修理に出している」と言われました。しかしどう見ても古いデザインの機械で、同じタイプの機種が家で壊れたときは、量販店で「メーカーに部品がないので買い替えてください」と言われました。半年経っても血圧計がホールに戻ってくることはありませんでした。真相は藪の中です。
「お客様目線が強すぎて、カスハラ対策をしていない」という意見もございました。看護スタッフに強い言い方をしたのが、カスタマーハラスメントにされ、クリニックを辞めさせられた僕としては、耳の痛い話です。スタッフに謝罪するとともに今後の反省として、生かしたいと思います。カスハラ対策、大いにしていただきたいと思います。しかしながら、どうしてその様なトラブルが起きたのか、患者とよく話し合っていただきたいです。カスハラ対策というものは、経営者にとっては都合の悪い事を隠す道具にもなり得ます。
患者はどうあるべきでしょうか
僕は透析施設の文化や色合いというのは経営者、スタッフさん達、患者さん達の三者のバランスで決まると考えています。経営者、労働者、患者それぞれに、それぞれの正義があります。経営者は言わずもがな、スタッフにも労働が生活の糧である以上、インシデントのリスクを減らし、自らの健康に留意し、より多くの収入を得るという正義があります。転職サイトにおいて、彼らは堂々と正義を主張しています。
患者の正義は「長生き、元気の透析治療ができること」ではないでしょうか?今、その正義は危機に瀕しています。無知なままに治療を開始し、気にするように言われるのは、リンとカリウムの数値だけ。水分コントロールもままならず、透析後は低血圧でフラフラになる。周りでは、ついこの間まで元気だった患者仲間がつぎつぎに車椅子生活になり、やがて亡くなっていく。ドクターには「動脈硬化は透析していたら仕方ないよ」としたり顔で言われ、脱水対策で水を飲みたくても、ルールだからと我慢する。回診時に忙しそうなドクターに気を遣い、質問することすら憚られる。
そして、どこからか聞こえる、「透析患者はわがまま」という都市伝説。僕はNクリニックで透析治療をしてきた中で、我儘な透析患者など一人も知りません。そこで起きたトラブルはむしろ、無理な治療計画のなかで、スタッフと患者の間に起こった軋轢が原因だと思います。
健常者の平均寿命はどんどん延びているのに、透析患者の平均寿命は10年横ばいです。ビジネスライクに偏った劣悪な治療システムがスタンダードになってしまったツケがそういったデータに表れています。
患者は今よりもっと主張していいのではないでしょうか?かつて患者さん達の運動が、更生医療を実現させた時のように。ただし。昨今のカスタマーハラスメント告発の機運の中、表現には気を付けなければなりません。相手を尊重し、感情的な表現を避け、患者自身も病気について勉強し、理論的に説明できなければなりません。「先生は偉い人、治療方法は全てお任せ」ではなく、自分で考え、最善の治療を選ぶ意志を持ちましょう。
クリニックを選ぶ際も、いろいろな所を見学しましょう。区役所に行くと、近所のクリニックのリストを頂けます。最初は近くのクリニックでいいかも知れませんが、そのクリニックが自分の一生をお任せするのにふさわしい所なのか、考えましょう。近いというだけでなく、自分にとって最適な治療をしてくれるよいクリニックを選びましょう。
僕自身、Nクリニックが一生診てくれると思っていました。その為に大きな期待をかけすぎていました。患者である自分にとっての正義と、経営者の正義と、労働者の正義との間に大きな軋轢を生じました。

経営者の正義、労働者の正義、患者の正義。三者の影響力を示したベン図です。人工透析はビジネスとしての色合いが強くなりすぎて、健常者の平均寿命が延びる中、患者の平均寿命は伸び悩みました。